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腸内フローラって何?痩せ菌 デブ菌があるってホント?

2023/02/10
腸内フローラ 痩せ菌 デブ菌

腸内には、数百種類もの腸内細菌が100~1,000兆個も腸内に住み着いています。腸内細菌も集団行動ができて、種類ごとに集合しています。顕微鏡で観察すると、その様子がお花畑のようであることから、腸内細菌叢又はは腸内フローラと呼ばれるようになりました。「叢」とは「くさむら」、「フローラ」とは「お花畑」という意味です。 この記事では、今健康のために注目されている腸内フローラについて深堀していきたいと思います。

腸内フローラが注目されている理由

 人類の歴史は500万年前に遡りますが、腸内フローラの研究が始まったのはなんとたったの約350年前、1681年のオランダ。そしてその研究が大きく進展し、人々に認識され始めたのは、2006年にアメリカのジェフリー・ゴードン博士らが「腸内細菌が肥満に影響する」という衝撃的な研究結果をまとめたことがきっかけと言われています。

 その後も世界中で腸内フローラに関する研究が行われ、腸内フローラバランスの乱れが自閉症や難治性うつ、糖尿病、肥満、炎症性腸疾患、アレルギー、免疫等私たちの健康を取り巻くあらゆる事象と関係がある事が次々と分かってきました。 また、腸には、全身の免疫細胞の約8割が集結しています。腸内フローラは、腸内の免疫細胞を活性化し、ウイルスや菌などから身体を守るという、大きな役割も果たしています。

 このように、腸内フローラは私たちの健康に直結しているということが、注目されている理由の1つとも言えます。

 さらに、腸内フローラは、医療にも革命が起こすかもしれません。 人の糞便の大半は腸内細菌の死骸です。糞便から腸内細菌を抽出して解析すれば、その人の食生活やライフスタイルが診断できるようになり、その結果から一人一人の体質や症状にあった治療が可能になるといいます。この治療法が確立されたら、同じ症状(病気)の患者さんには同じ治療をする、という現在の一般的な医療行為が根本的に変わる可能性があるのです

腸内フローラは何をしているの?

 例えば、私たちが玄米等、食物繊維を多く含んでいる難消化性未精製穀物を摂取すると、腸内では腸内細菌による発酵が起き、短鎖脂肪酸等の有益物質を生み出されます。その有益物質が体内で様々な臓器に働きかけ健康効果を発揮するのです。このメカニズムが「腸内フローラと健康」の肝になります。

 発酵と聞くと、味噌や甘酒などの発酵食品が思い浮べますが、発酵とは「目に見えない微生物(麹菌・酵母・乳酸菌・納豆菌・酢酸菌など)が、食物の成分を分解し、新たな有益成分を産生することで、私たちの身体にとって有益な活躍をする」ことを指します。健康のための腸内環境を整える腸活が注目されていますが、その目的は「菌たちが発酵しやすい(健康に寄与する有益物質を産生しやすい)環境を作ってあげる」という解釈もできるかもしれません。

腸内フローラの数はどのくらい?重さは?

 人間の腸内には、腸内細菌が100~1,000兆個以上住み着いています。兆と言われてもイメージが沸きませんので、地球の人口で考えてみましょう。腸内細菌数は100兆個として計算してみます。

  2021年の地球上の人口は約79億人

  100兆個(腸内細菌総数)÷79億(地球の人口)=約12,658。

…なんと、私たちの腸にいる腸内細菌の総数は、地球の人口の12,658倍。地球12,658個分の人口に匹敵する目に見えない住人たちが、私たちの腸内に住んでいて、喧嘩をすることなく(感染症を引き起こすことなく)共存しているのです。驚くべき数字と現象です。  

 腸内フローラの重さは、個人差はあるものの、1~1.5㎏ほどです。牛乳パック1~2本程度の重さがあります。

腸内フローラ(腸内細菌)の種類は?

 腸内細菌には、大きく①バクテロイデテス門②ファーミキューテス門③プロテオバクテリア門④アクチノバクテリア門の4つのグループに分けられます。この大きなグループの中で更に細かなグループ分けがされ、種類の総数は諸説ありますが500~1,000とも言われています。

 よく耳にする、善玉菌・悪玉菌・日和見菌も腸内フローラの分類です。善玉菌の代表格は、乳酸菌やビフィズス菌で、私たちの健康によい働きをします。一方、悪玉菌は、ウェルシュ菌や大腸菌等が挙げられ、有害物質を作りだし、腸内フローラバランスの乱れやその他疾患を引き起こす恐れがあります。日和見菌は、3つの中で一番多い割合を占めていて、善玉菌と悪玉菌の優勢な方と同じ働きをします。 腸内フローラの研究はまだ始まったばかりで、解明されていないことが多く非常に奥深い世界です。

痩せ菌・デブ菌があるって本当?

 本当です。

 冒頭で触れたジェフリー・ゴードン博士の研究は、肥満の人と肥満のマウスの腸内フローラバランスは、共通してバクテロイデテス門の細菌が少なく、ファーミキューテス門の細菌が多かったという内容です。その後の研究では、バクテロイデテス門の細菌は、肥満や糖尿病を抑制する働きがあるということも明らかになり、実際、やせ型の人の腸内フローラにはバクテロイデテス門が多いということも突き止められています。

 このことから、巷ではこの肥満型の人に多い「ファーミキューテス門」を「デブ菌」、 肥満を抑制する働きをする「バクテロイデテス門」を「痩せ菌」と呼ぶようになりました。

 バクテロイデテス門(痩せ菌)も、私たちの食事で育てることができます。この菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌のうち、日和見菌に分類されます。日和見菌は善玉菌と悪玉菌の優勢な方の仲間になって働きますので、善玉菌が好きな食べ物を積極的に食べて、腸内を善玉菌優勢の状態にしましょう。

腸内フローラによる発酵現象にも「玄米甘酒(発酵食品)」を

 腸内フローラのバランスを整えるには、食事や適度な運動、規則正しい生活などが重要になります。何から始めて良いか分からない、という方は、毎日欠かせない食事から意識してみることをおすすめします。

 そこでおすすめしたいのが、会津天宝の玄米甘酒「玄米オリザーノ」です。腸内細菌が大好きな食物繊維を沢山含んでいる難消化性未精製穀物=玄米をふんだんに使った甘酒(発酵食品)なので、菌のエサになるもの(プレバイオティクス)であり、且つ善玉菌等を含む発酵食品(プロバイオティクス)でもあります。粒々もしっかり残っているため、噛み応えもありますよ。菌たちは、この玄米オリザーノをエサにして増殖します。増殖すればするほど腸での発酵現象もより活発になり私たちの健康に良い効果を発揮してくれる物質を産生してくれます。

 毎日私たちの健康のためにせっせと腸内で働いてくれている腸内フローラのためにも、菌たちが大好きな玄米をたっぷり使った玄米甘酒玄米オリザーノを是非お試しください。

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参考)益崎裕章:DM Ensemble, Vol.4 No.2 2015.8.20 P40-43